高い加工精度を誇るフォトエッチング加工

フォトエッチング加工とは、素材に対して薄い皮膜のコーティング処理を
行った後、エッチングによって必要な部分のみを除去する加工技術です。
もともとは写真の露光と薬液の処理に使用されていた技術ですが、それが
素材加工に転用されたことでいろいろな加工に利用されるようになった技術です。
主に硝子盤やシリコンなどを加工する際に用いられ、電子制御用の回路作成には
欠かせない技術です。

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電子工作をやった経験がある方なら、銅板にマジックで回路図を書き込んで
電子回路を作成した経験があると思いますが、フォトエッチング加工も基本的には
同じ技術です。従来の加工方法よりも高度で正確な加工が行えますから、より小型で高性能の回路パターンを作成することが可能です。
フォトエッチング加工のメリットは、何と言ってもその加工精度の高さにあります。加工精度はミクロン単位の精度なので1000分の1ミリ単位でサイズを指定することが
できるという驚くべき精度の高さを誇ります。
加工精度が高いということは、それだけ作成する回路を小型化できるということす。狭い面積にたくさんの部品を取り付けて作動させるためには、それだけ正確で
ち密な回路が必要不可欠です。電子制御用の回路というものは、パターンがわずかでも隣と接触していると電流が流れてしまい、故障や誤作動を引き起こしてしまいます。ミクロン単位でも隣のパターンときっちり分けられていれば正常に作動する
わけですから、加工精度が高ければ高いほど狭い面積にパターンを作成することが
できるようになり、回路自体の小型化を実現します。
フォトエッチング加工なら同じ形状、同じ精度で大量生産が可能というメリットも
あります。どんなに優れた技術でも、ワンオフのカスタムメイドでしか対応できないような技術では実用性が低く大量千三には不向きです。
加工が容易で簡単に同じ製品を製造できるフォトエッチング加工技術は、電子回路の大量生産には欠かせない加工技術です。